マレーシアは国民の平均年齢が若い!社会の仕組みも若者向けに作られているので若い人ほど暮らしやすい国です

マレーシアに住み始めて、約4カ月が過ぎました。

まだ4カ月しか住んでいませんが、事前に聞いていたとおり、マレーシアはとても若々しい国だと感じます。

マレーシアは国民の平均年齢が約28歳と若く、日本人の平均年齢・48歳とは20歳も差があります。これだけ差があれば、社会の制度や仕組みに違いが発生してもおかしくありません。むしろ、違いがあるのが普通です。

マレーシアと日本の違いのうち、国民の平均年齢の違いが1つの原因ではないかと感じるものをご紹介します。

エスカレーターの速度が速い

私の行動範囲に限られる話かもしれませんが、マレーシアはエスカレーターのスピードが日本よりも速いような気がします。

日本は高齢者が多く、エスカレーターの乗降の際にもたついてしまったり、平衡感覚の衰えから転倒してしまったりすることがあるそうですが、そういった事故を防ぐためにもスピードが抑えられているのではないでしょうか。

マレーシアは日本よりもエレベーターを利用する人の年齢が若く、事故も少なく、エレベーターの設置をしたり点検をしたりする人も当然若いです。エレベーターに関わる人たちの年齢が若いので、エレベーターの速さが彼らにとって最適な速度になるのは自然な流れともいえます。

バスは走りながらドアを開け、走りながらドアを閉める

これはマレーシア名物ともいえるのですが、バスのドアは、バスが動いている間にも開閉しています。乗客は若い人が多いので、乗客の乗降時、少しくらいバスが動いていても「なんとかなるでしょ!」という感じなんだと思います。実際、なんとかなってます。

マレーシアには「お客様は神様です」といった感覚が皆無なので、仮に客が転倒してケガをしたとしても自己責任で済まされます。こういった風土も関係しているのでしょう。

また、マレーシアでは「人の命の値段」が安いため、事故の発生を気にしていないだけかもしれませんが、エスカレーターの速度といい、バスのドアといい、国民の平均年齢が高い国では実現できないことです。

歩行者用の信号で青の時間が短い

マレーシアでは、街中にある歩行者用信号が青の時間が短いです。4車線分の道路でも、歩行者用の信号が青の時間は15秒から20秒くらいしかなく、すぐ赤になってしまいます。

健康な若者が歩いて渡るときには問題ない時間ですが、高齢者や足の悪い方が歩いて渡るには短すぎる時間です。

歩行者用信号から30メートルほど離れた場所で信号が青になったのが見えた場合、日本では走れば信号の場所までたどり着き、さらに道路を横断することができます。しかしマレーシアでは、走ったとしても信号の場所までたどり着いた時点ではもう赤信号になっており、次の青まで待たなければなりません。

歩行者用の信号が短くて車用の信号が長いのは、マレーシアが車社会ということも関係ありそうですが、歩行者用信号の短さには驚かされました。

もっとも、マレーシアは信号のない場所を横断するのが普通なので、”信号は飾り”なのかもしれません。

キャッシュレス決済が主流

マレーシアではほとんどの飲食店で Grab Pay、Touch'n Go、Duit Now などのQRコード決済で支払いができ、もちろんクレジットカードやデビットカード、現金での決済もできます。

また、大型ショッピングモールの飲食店では、テーブルに貼られたQRコードで注文と会計を済ませる店舗も多いです。

当然キャッシュレス決済だけではなく、どこの店舗でも現金は使えます。日本のように Cash Only のお店もありますが、圧倒的に少ないです。

私が住んでいるのがマレーシアの首都・クアラルンプールだからということもありそうですが、ITに疎い人や新しい技術を受け入れることができない人にとっては住みにくいかもしれません。

マレーシアは日本とは違って、

  • 偽札が作りやすい
  • 強盗、スリなどの治安上の問題がある
  • 会計時に間違って現金を多く支払ってしまった場合、多く渡してしまったお金は返してもらえない。釣銭をごまかされる。

といった事情も関係あります。

マレーシアでは可能な限り現金は持ち歩かず、支払いでも現金は極力使わないのが鉄則です。

ちなみにマレーシアでは公共交通機関も基本的にはキャッシュレスです。電車は現金で切符を買うことができますが、バスは完全にキャッシュレス。あらかじめ Touch'n Go のカードタイプのものに入金しておき、このカードで支払いをします。

バスは乗るときに入口で Touch'n Goカードを専用端末にタッチすると3リンギットが引かれ、降りるときに今度は出口の端末にカードをタッチすると、乗車料金のうち多くひかれた分が戻ってきます。乗車料金が2リンギットなら、乗るときに3リンギット引かれ、降りるときに1リンギットが戻ってくる仕組みです。

こういった仕組みは若い人ほど受け入れやすく、使いこなしやすいのではないでしょうか。

日本だと高齢者の数が多すぎるため便利な仕組みでも反対票が多くなり、社会に普及しません。マレーシアが国全体で「バスは完全にキャッシュレスにします」とできるのは、国民の平均年齢の違いが大きな原因でしょう。

割引制度は「夫婦2人+こども3人」がある

マレーシアは子どもが3人以上いる家庭が多いためなのかわかりませんが、家族向けの割引制度では夫婦2人に加えて子ども3人の合計5人で入場すると割り引かれるレジャー施設があります。水族館など、子ども向け・ファミリー向けの施設に多いです。

割引制度はその国の標準世帯に合わせて設計されているので、大人2人+子ども3人 の割引制度があるということは、そういった家庭が多いということでしょう。

まとめ

以上のように、

  • エスカレーターのスピード
  • 走りながら開閉するバスのドア
  • 歩行者用信号の青の短さ
  • キャッシュレス決済が主流
  • レジャー施設の割引制度

これらの部分にマレーシア国民の若さを感じます。

そして若いからこそ社会全体の移動スピード、行動スピード、意思決定のスピードが速くなり、国全体の発展に影響しているようです。

あなたが日本で暮らしにくさを感じていて、それが年齢的なものが原因なのであれば、マレーシアへ来てみてください。マレーシアは国民の平均年齢が日本より20歳も若い国ですので、社会全体が若者向けに設計されています。日本よりもずっと暮らしやすいかもしれません。